仕事のための人付き合いと人生のための人付き合い

人との付き合いは、実に楽しい。

と言いたいところだが現実はそうとも限らない。 

やはり気を使うし面倒くさい付き合いもあるし、できれば付き合いを止めたいことも正直ある。

それでも大人として責任ある立場としては、我慢も必要だ。


もっともこれは、一方的な話しではなく相手の方もそう思っている可能性は高い。

こんなことをいつも考えている。


気の置けない人という表現がある。こういう間柄は、やはり学生時代や中学高校の旧友あたりであって、ビジネスで関係していない人だと思う。


流石に私の年で、仕事をリタイアした年上の方と気の置けない関係にはなりたくてもなりにくい。まったくそういう存在がないわけではないが、それは例外だ。やっぱり、気の置けない人というのは人生には必要で、それが先ほど書いた昔からの友人なのかもしれない。


私の場合は現役でバリバリ働いている以上、仕事の関係と言うか、仕事のためのお付き合いというのが時間的にも人数的にも大半である。

単純に考えて、面白い事業、刺激的なプロジェクトなどであれば心は自然に踊る。そういう関係のお付き合いも自然と楽しくはなる。


だからと言って、それが継続的なものになるかどうかは別問題だ。仕事は仕事だ。

私は10年以上前から、“何かをするかより誰とするか”を表明してきた。

しかし40歳前半ぐらいまでは、どうしても仕事の結果を良好にするため、ビジネスを成就するための付き合いを優先してきたことは否めない。

分かり易く言えば、顧客としてちゃんと予算をもっていそうとか、キーパーソンとして決裁権を持っている人とか。どうしても目先のビジネスに限らず、中長期のテーマでも打算で付き合う人を選ぶこともあった。


それが、経営を続けて20年を越えてくる頃、年齢で言えば50歳になった頃に考えが変わってきた。過去を振り返ってみると、その時は仕事やビジネスで盛り上がっていても、長く続いている人は少ないと気づいた。そう考えるとお互いに打算だったことに気づくのである。


一方で今までビジネスで密にかかわった人でなくても、巡り巡ってご縁があって10年、20年と何となくつながっている人の方が、今はお付き合いしていて楽しいし穏やかでいれる。

これは冒頭で書いたが、学生時代の友人感覚に近づいていると言える。

経営をしている立場で、良い意味でも反対の意味でも、利害関係がない人との付き合いは盛り上がりには欠けるが実は長続きする。それが、やはりなんとなく馬が合うことではないだろうか。


実際、10年以上前にお付き合いがあって、ビジネスでは上手くいかなかった人でも、今良好なお付き合いができている人がそれなりに存在する。

今が旬なのだと思うし、タイミングが合っているのだと思う。


そう考えてみたら、やはり短期的に目の前視点で仮に意気投合しても、それが長い人生でのお付き合いに変わるかどうかは分からない。

世の中も変わる。自分も変わる。相手も変わる。そんな偶然の重ね合わせの中で、やっぱり、必然だったんだ。と思える時が来る人とのお付き合いはとても新鮮で、深いものがある。


こんなことを重ねながら、日々を楽しんでいるが、結局は仕事を抜きして、付き合える人を探している自分にも気づく。まあ、単純に言えば、自分が仮に大金持ちだったとして、集まってくる人は当然偏るだろう。


やはり、相手にとってもお付き合いする意味や価値があるような自分でいようと常々思う。

それが何かの専門や得意領域という事ではなく、なんか付き合っていたら、相手の方の人生も豊かで楽しくなるような私でありたいとつくづく思う、今日この頃である。


以上

近藤昇オフィシャルサイト

ブレインワークスグループ CEO 近藤昇