相変わらず世間やIT業界はテックかぶれ

フィンテックという言葉はどれだけの市民が知っているだろうか?

ヘルステック、エドデック、メディテック、アグリテックあたりになってくると、どうだろうか?


私もITの仕事する立場なので、必要に応じで使うことはあるが、それにしてもITやIOT、そしてAIと相まって、余りにも〇〇テックを強調しすぎるIT業界だと思う。

全部の総称をXTECと呼ぶのも業界らしい。明らかにバズワードだ。クロステックと読むことが主流だが、エックステックでもよいではないかと未だに思う。


まあ、いずにしても私が思うに、テック(TEC)から連想されることは如何にも機械的、論理的、合理的だと思うし、そもそもTECはTECNOLOGYの略なので、いわゆる科学技術を象徴するようなものだと思う。


ただ、基本的にITやAIの世界の話なので、結局はソフトウェアが基盤でそれにどういう機械やセンサー、時としてロボットとどうつながるかという話だ。


こういう世界ではどうも人間らしさを感じ取ることは皆無だ。せいぜい、ITエンジニアや科学技術の研究者、エンジニアの人としての匂いがする程度である。


テックと似たような言葉で、スマートというのがある。

スマートシティが一番有名だろうか?

スマートアグリ、スマートハウス、スマートヘルス。まだまだある。そしてこれまた、それなりに広まっている。私は冒頭に書いたテックよりもスマートという表現の方が、まだ人間味があると思う。

そもそも、彼の考えはスマートだよね。とか彼女の生き方はスマートだね。こんな使い方も意外と多い。もちろん、スマートの中には、テックの意味合いも含まれるが、やはり、人間の存在を感じる言葉であると私は思う。


だからと言って、私はスマートシティをもろ手を挙げて推薦したいのではない。

このスマートシティにしても、確かに出だしは、環境問題に配慮した循環型の都市づくりが出発点だった。ところが、最近はどんどん拡大解釈がなされ、結局は、最先端都市=スマートシティという印象が強くなり、そこにはITは当たり前、IOTやAIまでもが前提になった。


しまいには最近は、自動運転、空飛ぶ車の話まで登場してきた。ここまで来ると昔に見た鉄腕アトムやSF映画の世界だ。

言い出したらきりはないが、そろそろ、人間中心のテクノロジーやITの使い方という組み立てをする時期に来ていると思う。


人間らしく生きる、生活する、働く。このためのテクノロジー。今後もテクノロジーは進化するだろうしこの流れはだれも止めることが出来ない。


ならば、意識や考察の出発点を人間に置く。どうしても横文字が欲しいのならヒューマンを使う。ヒューマンシティ、ヒューマンアグリ、ヒューマンヘルス・・。こんな使い方はどうだろうか?

いっそのこと、ヒューマンテックとしてみたらどうだろうか?人間が主役で少なくとも今の社会の大半を占めるアナログ人間を主役にしたテクノロジーの活用。


そうすると産業規模は小さくなるかもしれないし、経済の発展のスピードは鈍るかもしれない。でも今、拙速に人間を置いてきぼりにして、テックで私たちの周りを固めても、巡り巡って、近い将来やっぱりやり直そうとなることは明白だ。  


特にこのコロナ禍を世界中が体感したことにより、私達は幾ら科学技術が進化しても永久に解決できないものもあることを学んだ。

この時期だからこそ、ヒューマンに軸を置いた生き方や働き方、もっと言えば、経済メカニズムを変える転機としたいと思っている。


以上

近藤昇オフィシャルサイト

ブレインワークスグループ CEO 近藤昇