オンラインビジネスの可能性は無限

オンラインビジネスが、
市民権を得ようとしている。
 
オンラインはオフラインあるいは、オンサイトとの対比で理解されてきたと思う。
私は、このオンラインビジネスは、未知で無限の可能性を秘めていると考えている。
 
よくオンサイトといえば、アナログ的な現場を連想することが多い。
少なくとも人類が誕生以来、たったこの前まで、大半のビジネスや日常生活はオンサイトだった。
必然的に、今はアナログ的なオンサイトの補完の意味でのオンラインが主流だ。
 
特に、コロナ禍であるから、オンラインシフトしているが、ほとんどの人はコロナ禍が落ち着いたら元に戻る。元に戻りたいと考えていると思う。
 
概念が違うのを承知で言えば、今のオンラインは人類が手にした新しい生活インフラと言っても過言ではない。
必然的に、時間の経過とともにビジネスの新しいインフラになる。
 
こんなことを書いても、なかなか、ピンとくる人は少ないと思う。
一つの考え方として、今まで人間が行っていることで、100%オンラインで完結できることを考えてみると、結構シンプルに理解できる。
もちろん、必要に応じて、今までオンサイトで行ってきたことを、改善したり補完したりするためのオンライン活用も進んでいくだろう。
ただ、それでは、本当のオンラインの価値は見えてこない。
 
まずは、足元のビジネスの話題から取り上げる。
在宅勤務やテレワークが一気に始まった、早1年近くになる。ノウハウ本も次々登場した。今の勤務形態に応じた人事制度も改革が進んでいる。特に、大手企業に裁量労働成果主義を再びと言う動きがある。私は大賛成であるが。
 
コロナ禍が解決して欲しいのは誰しも願うところだが、今のネットを使って仕事をすることは日々一般化されつつある。怪我の功名と言えるか。
しかし、今のところは、まだ、働く場所や働き方の問題に終始している。
 
私が考えているオンラインで働くというのは、オンライン上だけで仕事が完結する会社が存在できるか?という観点である。
 
会社にはステークホルダー(利害関係者)は沢山いるが、シンプルに考えるために、顧客と社員だけにする。
オンラインで完結となると、この両方ともオンラインでしか接点を持たないことになる。
 
実は、この顧客とオンラインでしか会わないビジネスは、コロナ禍前から結構あった。
 
オンライン保険、旅行の申し込み、書籍の注文などなど。この10年ぐらいで、顧客に直接会わない仕事は急増していた。これも始まったばかりだ。そう考えると今後の注目は、社員のオンライン化、社員が直接会うか会わないかになってくる。
 
私はこう考えている。
流石に新入社員で入社して3年目。オンラインでしか会社のメンバーに会ったことがないとしたら・・。
こういう会社が成り立つのか、成り立たないのか?これは実際にやってみないと分からないが、これからは、社員とオンラインでしか会ったことがない会社が存在する可能性は否定できない。
 
もちろんいまはコロナ禍であることもあるが、当社では10年以上前から面接はオンラインということも多かった。
 
では、別の角度から考えてみるが、大企業になると社長が新入社員数百人と必ずしも直接会う必要があるとは言い難い。入社式では遭遇してもその後、一生会わないことも考えられる。同僚や上司も部下も直接見えないと仕事ができない。効率が落ちる。これは本当だろうか?
 
こんなことを考えていると、顧客にも社員にも会う必要のない会社が生まれてきそうに思う。
 
新しい仕事環境で、その時代の生活体験をビジネス創造に活かす。当社では、オンラインチャーター機を準備して、オンラインMICE(マイス)事業の準備を進めている。
 
昨年末、日経新聞に面白い記事を見かけた。デジタルエンタメの記事だ。要するにオンラインのみのエンタメビジネスである。
 
考えたらきりがないが、例えば海外旅行。基本的にお金がないといけない。でも、海外に行ってみたい人は、お金がない人も同じかそれ以上の欲求があると思う。
 
今の最先端の技術としてはVRだが、これも劇的に進化するだろう。人間は過去のことになればなるほど、本当に実体験したかどうかではない部分がある。人間の教育にも成長にも疑似体験で十分なことも沢山ある。
 
医療はオンライン完結はあり得ないが、薬の処方はオンライン完結が良いと以前から思っている。理由は結構シンプルだ。薬局には体の具合の悪い人が集まっている。コロナ禍以前でも何かと感染は心配だった。それは病院だけで十分ではないかと思うからである。
 
また、一般的な消費で考えてもそうだ。いまほどECが盛んになると、お店の人と顔を合わせて買い物することが出来ない人も増えるだろう。接客とはなんだたったのだろうか?という時代もそう遠くない。もちろん、人間によるアナログ的な接客は求める人がいる限りは、それはとても重要なことだ。  
 
すべてが二極化するということではないが、
一度、アナログから離れて、デジタルやオンラインのみの観点で、ビジネスを考えると、正しいITやデジタルの使い方が見えてくるように思っている。
 
 
以上