書くことは考えること

仕事に限らず書くことが得意な人は世の中に少ないのではないか?

実際に私の周囲を見渡しても、書くことが得意であったり仕事としていたり、そんな人はそれほど多くない。


たまたま、出版会社を運営していると、いわゆるライターさんや編集者との付き合いもあるが、それを除くと意外と少ないのだ。


私は経営者の付き合いは多いが、心に響くとても良いお話をされる方でも、書くことも得意とする人は少ない。私も実感しているが、やっぱり書くのは時間がかかるし、活字に残すという事は責任も発生する。多忙な経営者はなかなかそういう機会は創れないと思う。


だからこそ、私は、仲の良い人には本を是非書いてもらいたいと心底思っている。


私自身は、書くことは超苦手の分野だった。

今どうかと言うと、まだ、得意領域ではないが、書くことは楽しいしとても価値があると思って続けている。

このブログにしても毎日投稿して500日を超えたが、ある意味習慣化できて来た。


私の場合は、本格的に書くことは、社会人になってから始まったわけだが、最初覚えたのは仕事の報告書や議事録だった。

このあたりは、ある意味、テクニックを覚えてくると意外と簡単だ。極端な話し如何に要約するかだ。例えば議事録。一時間の会議をA4で1枚程度でまとめるのは慣れてくれば簡単にできる。同じ内容をA4で3枚でも出来る。


やはり、新人の頃の落とし穴と言えば、要約力である。重要ポイントを外さないことには骨が折れる。スキルの高い上司から何度もダメだしされる。


ただ、こういう仕事に関する事実を記録する類のものは、すぐにマスターできる。聴き取り力、理解力が根底にあり、それができれば、あとは書き方はそれほど難しくない。


今回は、仕事での書くことではなく、自叙伝や自分の考え・思想を如何に書き残すかを考えてみる。それはブログでもよいし小冊子でもよい。


こういう時の書き方を今私も試行錯誤しながら訓練しているつもりなのだが考えてから書くか、書きながら考えるかという考察だけでも奥が深い。


仮に皆さんが誰かに2000文字程度のメッセージを書く時、何から書き始めるかは悩ましい。もちろん、色々なやり方がある。そもそも表現と言うのは千差万別だ。

何を書こうか、伝えたいことは何か、強調したいポイントは何か?頭の中で思いはめぐる。

心に残るようなエピソードや具体的な話しも盛り込みたいし。


そう。こういう感覚は結婚式のスピーチや何かのパーティの挨拶などとも共通する。

大体3分ぐらいで話しすることを組み立てる。長くてもせいぜい5分だろう。そういう風に事前にしっかり考えて構成されたスピーチというのは聞いていても実に心地よい。

話するスピードにもよるが、仮に文字に書けば、多くてもA4で2枚ぐらいだろうか。字数にして、800文字。

実際に話しする場ではメモは使わなくても、こういう感覚で書いておくという方法は結構、習慣化するといざという時に役立つ。


もう一つの書き方は書きながら考えることである。これはアドリブでスピーチする感覚に似ている。私も急に依頼されるスピーチも意外と多く、そういう時は、瞬間ドキドキするが、出たとこ勝負で話しする。また、通常の講演などでも半分近くはアドリブだ。


ただ、ここで気を付けたいのは、話に詰まって、アー、エーの連発にはならないようにしたい。そういう心配があるならば、急なスピーチは断るか、スピーチを指名されそうな予感がするときは、こっそりと隠れておくか・・・。


で、アー、エーこんな感じで書くとどうなるか?

結果は明白で、仕上がるまでに四苦八苦。仮にスムーズに書いた時が15分だとしても、結果1時間、2時間かかる羽目になる。ただ。いずれにしても、こういう経験は誰でもするので、やってみる価値はあると思う。


私は仕事の指示や報告なども含めて様々書いている毎日であるが、書くことが日常よりも多くなると、普段から更に考えることが多くなったし深くなった。

簡単に言えば、どうして、それで、いやいや、こんな感じで、いつもよりも考えることが増えた。これは結構めっけものだと思って毎日を過ごしている。


以上

近藤昇オフィシャルサイト

ブレインワークスグループ CEO 近藤昇