数うちゃあたるも立派な戦略・戦術である理由

ビジネスでは、常に戦略・戦術を考えて、理詰めで行動できるだろうか?

私も、仕事柄、戦略も戦術も頻繁に使ってはいるが、特段、使い分けの基準はあるようでない。


ちなみにデジタル大辞林で調べてみる。


戦略とは、

1 戦争に勝つための総合的・長期的な計略。

2 組織などを運営していくについて、将来を見通しての方策。「経営戦略の欠陥」「戦略的人生論」「販売戦略を立てる」


戦術とは、

1 戦いに勝つための個々の具体的な方法。

2 ある目的を達成するための具体的な方法・手段。「賃金闘争の戦術を練る」「人海戦術」


なるほど。こういう説明されると確かにそうだと思う。だが、実際の現場では使い分けは曖昧だ。


ただ一方で、仮に戦略や戦術を理詰めで考えたとして、それを本当に実行できるのかという問題もある。

そもそも論で、中小企業やベンチャー企業で、戦略や戦術を計画通りに実行している会社は少ないと思う。


私も、あれこれ考えるのも嫌いではないが、タイプとして分けると、考えるよりも先に行動するのがモットーだ。百歩譲っても、行動しながら考えるタイプに分類される。


このことを私になりに、少し丁寧に書くと、机上で考える戦略も戦術も所詮は仮説にすぎない。

何事もそうだが、仮説はあくまでも仮説で、その通りにことが進む場合と、最初の一歩から仮説が外れることもある。

特に、全く未知の領域に踏み込む時などは、普通にこういう事がある。誰もやっていなければ、仮説の精度も狂いが生じる。


そんな時は、まずは一つやってみて、ズレたならすぐに仮説を修正していく。そして、また、次の一歩を進む。これを大雑把に見ると、走りながら考えているという表現になるように思う。


そんな中で、数うちゃあたるも立派な戦略・戦術だと私は思っている。


例えば、マーケティングの分野では理論好きな人が多い。様々なデータを駆使して、科学的に分析して、ターゲットを絞ったり、アプローチの方法を選択したりする。いかにも専門家的だ。


こういう分野には戦略・戦術は確かに有効だが、それは、すでに誰かがやったことがある分野だ。

私が好んでするのは、誰もしたことがない分野。


まずはやってみるは、営業の世界で良く行われてきたことである。電話帳の順番に電話をかけていく。ある駅の周辺の飛び込み営業を何度も繰り返す。

こういう戦術・戦略で顧客開拓をしてりっぱな会社になったケースは枚挙にいとまがない。


一方で、コンサルタントに依頼して、理論武装されたマーケティングを駆使して、結果を出す方法もある。これもりっぱな経営だと思うが、あとは、経営者の好みの問題だ。


私は基本的に数うちゃ当たる手法が結構好きだ。

実は、これは根拠がないのではなく、確率の問題なので、あれこれ考えて絞り込むのが先か、行動しながら考えるかの違いで、要は行き着く先は一緒だ。


100件候補があって、絞り込みに10万円コストをかける。絞り込んだ結果に対して、10万円でアプローチ。数うちゃ当たるという方法は、とにかく、アプローチのみに20万円かける。絞り込みをしない。


結果はどちらも似たようなものになる。


ただ、何よりもメリットは、後者の方がいとも簡単に実行できる。スピードが速い。やってみることでの付加的なメリットも生まれる。走りながら考えることも体で覚える。


前者もメリットはあるが、準備が万端に出来ていないと仕事ができないような悪い癖が身につく。

これでは変化に弱いスキルしか身につかなくなる。まずはやってみることで、得られるものは沢山ある。


以上

近藤昇オフィシャルサイト

ブレインワークスグループ CEO 近藤昇