最近、生涯現場でいようと思うようになってきた

生涯現役は、いまや流行の言葉でもある。


実際、シニアに限らず、生涯現役を掲げて、自らが実践されたり、生涯現役社会の実現に向けて、チャレンジングな活動をされたりする人も多い。

また、この言葉は、だんだんと若者世代にも浸透しつつあるのではないかと思う。


それと相まって、人生100年時代というキャッチフレーズもメディアやビジネスの場でも目につくようになってきた。ただ、実際、今の日本人にとってそれは目標であって、ここまで到達している人は流石に少ない。


私が日々、お付き合い頂いている方々は70代、80代ということを考えれば、まだまだ、人生100年時代は未知の世界であると思う。


一方で、この先、本当に人生100年時代になったとしたら、日本人はどういう一生を過ごすことになるのだろうかと考えることも多くなった。


私自身が100歳までというのは正直、到底考えつかないが、今お付き合いしている方々から得られるヒントは沢山ある。

屁理屈ではないが、生涯現役という言葉の逆を考えてみると、引退という話になる。

そうすると、仕事であったり文化活動であったり地域貢献であったり、そういうことをやめるということを引退するということかと考えてみる。

どうもしっくりこない。


仮に引退してもまた何かを始めればよいとは思うが、現役という言葉より、私は現場という言葉の方が気に入っている。

つまり、生涯現場を目指す。そう考えると私のようなタイプはたちまちイメージがしやすくなる。


私の場合は、現場と言えば、建築の現場、工場の現場、農業の現場などがすぐに頭に浮かぶ。

これは私の人生体験からくるものだが、実際にシニアの方で、幾つになっても現場が好きな人は沢山いらっしゃる。


私は農家なので、子供の頃、70歳になっても普通に農作業しているおばあちゃんやおじいちゃんの姿を見て感じて過ごした。今の年齢でいうと80歳は軽く超えると思う。


私のシニアでの現場感とはこういうことで、何も建設現場の職人として若い者に混ざってバリバリ働くことではない。


確かに若い全盛時に比べたら、スタミナやパワーや俊敏性は劣るし、作業スピードも遅くなるとは思う。一方で生き字引のような数えきれない体験や、沢山の知恵やノウハウがある。こういうことを活かせる現場が今はなかなかない。


なんとなく、シニアの方々の知恵を拝借という雰囲気は、少しずつ醸成されてきているが、そういうのはワンポイントでアドバイスしてねということが主流だ。現場でバリバリ活動することでは決してない。


私は、自他ともに認めていると思っているが、とにかく、現場が好きだ。そういう私がこれから10年、20年先まで見据えたときに、私がどんな現場で活動していくだろうか?


今は、海外は私にとって当たり前の現場であり、これからは農業も私にとっての現場にするつもりだ。ただ、今のままでは、私の活動範囲は年齢と共に狭まっていくと思う。


生涯現役であるために生涯現場を目指す。

そのためには、シニアになって、現場で活躍できるような社会の仕組み作り、そういうことを前提に成り立つ企業の創出。

こんなことにもチャレンジしてみようと思っているし、私はありがたいことに、今でも現場で活き活きされている70代、80代の方々とご縁を頂いている。

色々と試行錯誤していこうと思う。


以上

近藤昇オフィシャルサイト

株式会社ブレインワークス 代表取締役 近藤昇