直接の面会にこだわりすぎるは会社の衰退を招く

人に会うのが楽になった今、ビジネスのスタイルは変化の真っただ中である。

そもそも、ビジネスにおいて人と会う目的は何かを考えてみる。


対外的な人との接点という意味で考えると、営業商談、ビジネス交流会、アライアンスに関わる面会、人材の採用などが思いつく。

あとは、信頼関係を構築するための食事会などがある。


ビジネスで人が会う機会の中で一番頻度が多いのは商談である。商談の大半は営業行為である。

コロナ禍以前であれば、基本的な営業は、売り込みたい会社の営業パーソンが顧客を訪問する。


もちろん、新規開拓においては、訪問先を獲得するのにとても骨が折れる。

テレアポや飛び込み営業も決して昔のことではない。少なくとも、コロナ禍で激変したと予想するが、果たして今後、主流のコンタクト先開拓として復活するかどうか・・・は微妙だ。


私も長年、自社の顧客開拓や営業活動、それと支援企業のこれらの活動に関わってきて痛感しているが、顧客開拓や営業活動にかかるコストは、企業活動の中で相当な比重である。


以前もブログに書いたことがあるが、特にBtoBの営業は、コロナ禍で一気にオンライン化が進行すると確信している。それがIT活用全盛時代のあるべき姿でもある。


例えば、私が、会社運営に必要なものを買いたいときに、営業パーソンに面会の提案を今受けたら、100%オンラインでお願いする。


では、直接会うとしたら、とんな場合だろうか。

それは、その営業パーソンそのものに興味があり、人間関係を構築したいと強く思っている時である。だから、これからは私に商品を売りこむ時に、ぜひ直接会いに来てください。と私に言われたら別の目的があると思っておいた方が良いです。


もっとも、世の中が変化するときは時間がかかるので、今まで通りの営業スタイルも今後10年は継続されるだろう。一方、いちはやくオンラインに切り替える会社もどんどん増える。いわば、混在した状態の10年になると予想する。

では、営業以外でのビジネス活動で考えた時、やっぱり直接会いたいよね。というのはどんな時だろうか。

それは、ズバリ、ここだけの話がしたいとき。


私は、情報セキュリティに関するビジネスもしているので、オンラインのセキュリティリスクは理解している。感覚的には、一般の人は実際のリスク以上にオンラインには不安を感じている。だから、オンラインではここだけの話はしにくい。


やっぱり、ここだけの話というのは、非言語的な要素でコミュニケーションが必要なシーンが多い。五感をぶつけ合う感じだ。


会社の資本提携や大トラブル、深刻な悩み相談など。結構ここだけの話をしたいときは沢山ある。超機密事項などの会話、つまりヒソヒソ話はオンラインには似合わない。


まあ、少し色々と考えてみたが、オンラインのツールは結局ツールなので、個人個人が自由に使えばよい。特にプライベートな生活に関係する使い方は、全く個人の自由だろう。


一方、ビジネス活動は、常に根底には合理化、効率化そしてコスト削減が要求される。

そう考えてみると人に会う行為ぐらい時間を使い、コストも労力も必要になることは他にはない。


この部分の合理化を意識した上で、それでも必要なここだけの話をする機会やとっておきの面会とオンラインを使い分けるスキルを個人個人が身に付ける必要がある時代になりつつある。


当然、会社も千差万別。IT社会の進化にすばやく適応することがベストではあるが、現実はそうはいかない。

直接の面会にこだわりすぎる会社は、企業の衰退リスクにすでに直面しているといっても過言ではない。


アナログが良いのは間違いないが、何が良いのですかをちゃんと答えられる会社や経営者はまだ少ないのが現状である。


以上

近藤昇オフィシャルサイト

ブレインワークスグループ CEO 近藤昇