ZOOMが変えつつあるオンラインビジネスの世界

昔、日本ではコピー機とは呼ばず、ゼロックスと呼んでいた。
少なくとも私はそうだった。
 
少し調べたらたらわかる事だが、ゼロックスはメーカーの名前に過ぎなかった。
ゼロックスコピー機が席巻したのか?
マーケティングが秀逸だったのか?
 
実は、こういう話は世界中枚挙に暇がない。
例えばベトナムではホンダだ。ホンダがバイクの代名詞なのだ。
その理由は、ベトナムにいけばすぐわかる。
 
今、ZOOMが世界中で似たようなことになっている。
 


 
ITの専門家はもちろん、冷静に見ているが、一般の方々は、セミナーしたり、Web会議したり、飲み会したり。こんな感じにネットを使ってコミュニケーションすることをZOOMと認識した。コロナ禍であっという間だった。
 
仮に、コロナ禍が発生していなければ、ZOOMは今と同じ成果を獲得するために、膨大なるマーケティングコストを必要としただろう。
 
ある意味で、AMAZONの成長プロセスとは違う。AMAZONは大赤字もいとわず、ひたすらECプラットフォームの構築と浸透に、まい進した。
本の販売から手掛けたが、今やECは創業時に構想していた通りになっている。まだ、一般には知られていないが、AWSと呼ぶITサービスも強力な収益源だ。自らの成長のために自社開発してきたITエンジンをサービスとして売り出したわけである。
これからのユーザー企業のIT活用のお手本だ。
 
そういう意味では、ZOOMがここまで一般化された今、本気になれば、できない事業はないと思う。
 
そもそも、オンライン会話ツールとしてはスカイプがメジャーだった。エストニアから生まれたベンチャー企業だが、今はマイクロソフトの子会社だ。私は、この時の買収で、とてつもないサービスが生まれると思っていた。一方、ZOOMの創業の経緯は私の米国人の友人を通じて知っていたが、まさかの展開である。
 
ただ、これで決着がついたわけではない。
他にもオンラインツールは幾つでもある。
一般的な総称で言えば、ウェブ会議システムと分類されている。
車の世界と一緒とは一概に言えないが、今は、この分野に関しては、世界に一流メーカーが幾つもある状態だ。
 
今は、オンラインセミナーサービスでは一気にZOOMのウェビナーが先行した感があるが、本当のオンラインビジネスの始まりはこれからだ。
 
今時点で言えることは、コロナ禍のタイミングで世界で使えるオンラインサービスが存在したことだ。これが大きかった。当然、すでにこういうツールを使いこなしている人はいたが、ごく少数だった。今は、ZOOMを体験して、こんなこと、あんなことができそうだ。と多くの人が理解した。
 
先ほどの車で言えば、車って便利だね。自由にどこへでも行けるね。こんな感じた。
 
ただ、一方で、車と違って、実態が分からない。車もエンジンなどのメカニズムは分からないが、ITとなると全くちんぷんかんぷんだ。
 
こんな状態で、利用者が雨後のタケノコのように増えている。当然、リスクも生じる。トラブルも発生する。突然、ネットが不通になることだってある。情報漏洩の心配もある。
 
そもそも、オンライン環境に精通するのに、多くの人が腐心している。車でも運転免許をとる訓練が必要なように、免許は不要としても、ZOOMリテラシー教育やアトバイザーが必要になるだろう。
 
これからも言えることは、間違いなくZOOMは拡がってくだろう。
新しいサービスも連続的に生まれる。
その時に考えておきたいのが、そもそも、これはオンラインのツールの一つに過ぎないということである。
 
 
 
考えてみれば、スマホにしても、日本ではアイフォンかアンドロイドとなる。
携帯電話は、携帯電話と呼んでいた。
すでにZOOMはTV会議の領域は越えている。
こういうサービスを何と呼ぶのだろうか?
 
AMAZONは、今はAMAZONエフェクトと言われすでにサービスの領域は越えた。
 
ZOOMエフェクトは起こるのか?
物流を伴わない分、この分野の参入障壁は低い。
利用者がオンラインを使えるようになったことが大きい。主導権はすでに利用者にある。
 
すでに、ZOOM的なサービスとして新しいオンラインプラットフォームが誕生したと考えても不思議ではない。
 
以上